お墓にかかる費用を安く抑える方法まとめ

これからお墓を建てる場合、まず何から始めれば良いのかすぐに分かる人はほとんどいないのではないでしょうか。

自分のお墓を建て、そしてお墓に入ること自体が初めてなので分からないのは当然ですよね。

このページでは、これからお墓を新規で建てるにあたっての流れと準備、ポイントや注意点、特にかかる費用についてできるだけ分かりやすく解説しています。

知識が無いばかりに多くの方が石材屋さんや墓地を管理する団体の言いなりになって、相場とはかけ離れた金額を支払ったり、想像していたお墓とはかけ離れた形やデザインになってしまったりなど、トラブルが後をたたないのが実情。

お墓や墓地を購入するに当たって、まずは最低限の知識と必要な情報をあらかじめ知っておくのがおすすめ。

自分のお墓、家のお墓を今後どうしていくのか良いのか悩んでいる方、どのくらい費用がかかるかを知りたい、できるだけ安価に抑えたいという方に向けてお役に立てるようまとめています。


お墓を建てる流れとスケジュール

まずはお墓を建てるために何をすべきなのか、進め方の流れとスケジュールについて把握しておきましょう。
  1. 墓地の情報を集める
  2. インターネットや近所の石屋さんで検索してみましょう。墓地とお墓の石はセットになっている場合もあったり、別々に探す必要があったりもします(文末で簡単な探し方を解説してます)。

  3. 予算を決める
  4. 集めた情報を元に、大体このくらいの広さの墓地、墓石はこれくらいがいい、など予算と照らし合わせてイメージをしておきます。

  5. 墓地を選ぶ・見積もり
  6. 場所や費用はもちろん、宗派や建てた後の契約についても検討します。ここは現地確認が一番おすすめ。

  7. 石材店を選ぶ・見積もり
  8. 墓地によっては指定石材屋があったりする場合も。予算とデザインが合うかどうかを検討します。

  9. お墓の工事スタート
  10. 支払い方法など再チェックした上でそれぞれの業者と契約、お墓と墓石の工事がスタートします。

  11. お墓の完成
  12. 出来上がったお墓の確認を行い完成です。

この内、予算と比較して費用を考えなければならないのが3番の「墓地を選ぶ」と4番の「石材店を選ぶ」にあたります。また、お墓を建てた後にもお金がかかります

新しくお墓を建てるときの相場、費用を安く抑える方法やローンの組み方、子孫に負担をかけないお墓にかかるお金はどれくらいになるのか?など検討すべきポイントはいくつかあります。


新しく建てるときは、継承不要のお墓だと安くなることが多い

これから新しくお墓を建てる場合、できるだけ負担は軽くしつつも、ご先祖様を思う気持ちは大切にできる、予算と希望を見比べた上で最適な供養方法が大切ですよね。

ただ、従来の家制度が崩れつつある現在の日本では、お墓継承の仕組み自体も変わってきました。また経済的な側面もあり、費用を安く抑えるためにも自分たちだけのお墓だけ作って、さらに無縁仏にもならない仕組みが生まれてきました。

子供にも負担を掛けたくないけど供養だけはお寺でしっかりして欲しい、という継承不要のニーズを満たした供養形態を「永代供養」といいます。

お墓の費用は、墓地代(永代使用料)+墓石代+管理費の3つで構成されています。

おおよその費用は…
  1. 【永代供養】自分だけ、夫婦だけのために建てる:10〜150万円
  2. 【永代使用】子孫も入れる家のお墓を建てる:150〜200万円

永代供養は、墓石代や管理費をカットできるため費用を安く抑えることができます。

従来のお墓は、「永代使用料+墓石代+管理費」の費用が全てかかってくるためかかる費用は高くなりがちでした。

墓地の供養内容や設備は千差万別で、遺族や本人がどこまで希望するかによって料金が変わりますが、それでも自分たちだけのために建てるお墓は一般的に費用を安く抑えられます。

(料金にかなり開きがあるのは埋葬方法や墓地に様々な種類があるため)


お墓にかかる費用をできるだけ安くしたい場合は

お墓の費用を抑えるためには、安い墓地や管理費不要の墓地を選ぶほか、墓石をなくすという方法もあります。

1.永代供養墓(継承不要のお墓)の費用を安くしたい場合
永代供養墓は最終的に合祀(ごうし)といって他の人のお骨と一緒に埋葬され、合同供養されます。

最初から合祀する場合の費用は最も安く、個人の遺骨を安置する期間(10〜50年間)が長いほど料金は高くなります。

埋葬方法には4つの種類があり、最初は個別で埋葬するものと、最初から合同で埋葬するものに分かれます。

それぞれの1体あたりの料金相場は以下の通り。

個別で埋葬する場合
  • 個別の墓石を建てる:30〜100万円
  • 納骨堂:50〜100万円(家族で入れるタイプは100〜120万円)

合同で埋葬する場合
  • 樹木葬:10〜80万円
  • 共同墓:10〜50万円
個別の墓石、納骨堂、樹木葬、共同墓の写真
永代供養墓で料金を抑えるには、墓石を建てず他の人と一緒に眠る方法を選ぶと最も安くすることができます。

個人のスペースを確保するほど費用は高くなりますので、どこまでプライベートを希望するか、許容できるラインを考えておきましょう。

ワンポイントアドバイス

どの埋葬方法も最終的には合同供養になるのですが、永代供養墓地に個別の墓石を建てた場合、見た目には従来のお墓と変わらないため親族も受け入れやすいようです。

その分費用は普通にお墓を建てるのと同じだけかかってくるので、お金を掛けてもプライベートを重視するか、費用優先で好みに合う永代供養墓を選ぶかがポイントです。

共同墓地や樹木葬は公園型の明るいところも増えていますので、実際に資料請求したり、足を運んでみるのもおすすめです。


2.子孫が継ぐお墓の費用を安くしたい場合


建て替えや改装(お墓の引っ越し)など、家のお墓を新しく建てる場合に安くする一番のポイントは墓地選びです。

不動産同様、立地の良い場所や交通の便良い場所は高くなり、面積が広いほど高くなります。

また墓地には3つの種類が存在し、運営元が寺院の「寺院墓地」、市町村の「公営墓地」、宗教法人や民間法人が運営する「民営墓地」があります。

3つのうち自治体が運営する公営墓地が最も安くなります。ただし非常に人気があるため申込み条件を満たした人の中から抽選になります。

安いとは言え、東京都内23区の一等地では公営墓地でも400万円を超える場所も存在するため、やはり土地選びが料金を左右する大きな要素といえます。

ここにも注意!

近年では墓石の定額プランなど、安い石材店も登場しています。

ところが寺院墓地や民営墓地の中には持ち込みお断りというところもあり、せっかく安い墓石を準備しても結局指定店しか使えない、ということもあります

墓地を選ぶときには指定の石材店があるかどうか、相場と比べて高すぎないかなども注意しましょう。

寺院墓地は一番手厚い供養が受けられますが、檀家のお務めとして定期的な寄付や護持会費が発生するため建てた後の費用が必要となる点に注意。

とにかく安くしたい人へのおすすめ

経済的に苦しくてどうしてもお金がかけられない、という場合は、ほかの人と一緒に眠る共同墓がおすすめです。

最近では公園型の共同墓や、墓友と一緒の共同墓など明るく開放的な墓地がたくさん登場しています。

また家のお墓を作るときは公営墓地が最も安上がりです。

募集は年に一度で抽選になるため、居住する役場のホームページなどをチェックしましょう。


分割払いもできるけどローン金利はやや高めで審査あり

平均して200万円ほどかかるお墓の購入。

自分のお墓を生前に購入する人も増えてきているため、最近ではローンが組めるところが増えてきました。

年金でローンを組んで生前契約する人もいます。

銀行によってはメモリアルローンや建墓ローンなどの専用プランがあったり、多目的ローンを利用することができます。

また、石材店などでは金融機関と提携して信販系のローンも扱うところがあります。

年利は平均4〜7%で、返済期間は5〜10年、分割回数は60〜120回まであります。

申込者がローンを払えなくなった場合はどうなる?

申込者が亡くなるなど、支払いができない時にはお墓を継ぐ人が残額を支払うことになります。

銀行系ローンの場合は「団体信用生命保険」が付いていることもあり、申込者が支払えない状況になった場合に保険会社が残額を支払います。

ここにも注意!

すべての金融機関で融資を行っているわけではないので、墓地や石材店にローンが組めるかどうかをあらかじめ確認しておきましょう。

石材店が用意するローンの場合は、墓石と施工費の代金にのみ適用され、墓地の支払いには使えないことがあります。

銀行系ローンの場合は厳しい審査があり、融資まで1〜2週間ほど待つ必要があります。


お墓を建てた後にもお金がかかる

ここからは、お墓を建てた後について解説します。

お墓を建てた後は管理費が発生することになります。寺院墓地の場合は檀家のお務めとして、管理費以外にも物心両面でお寺を支えることに。

管理費
墓地の管理費は数千円から数万円まで幅がありますが、やはり公営墓地が最も安くなります。
  • 寺院墓地:1万〜数万円
  • 公営墓地:1千〜数千円
  • 民営墓地:1万〜2万円
※すべて年間

寺院墓地の場合は護持会費という名目で管理費を徴収するほか、定期的なお布施などの檀家務めが必要になります。

ただし墓地によっては、納骨後の管理費は不要というところもあります。

檀家務め
家のお墓を守り継いでいきたいという人には、手厚い供養で安心感の高い寺院墓地がおすすめです。

ただし、お寺のお墓に入るということは、そのお寺の檀家となって物心両面でお寺を支えるということを意味します。

つまり護持会費を払えばそれで終わりではなく、行事への参加、修繕費の寄付、年末年始のご挨拶や法要のお布施という務めが生じます。

費用はお寺の状況や檀家の数によって全く変わるため相場という概念がありません。

そういった檀家務めが難しい、煩わしいという時代の流れを組んで、近年では初期費用のみで利用できる「永代供養墓」に人気が集まっています。

墓石の名入れ
墓石に名入れをする方法の図解

子孫まで継ぐため家のお墓を建てる場合(永代使用)は、遺骨を納めるごとに墓石に名入れをする必要があります。

従来型の墓石の場合は、中心に立つ竿石の右側面もしくは墓誌(墓地に設置する石板)に彫ります。

項目は、戒名(法名・法号)、没年月日、享年、俗名(生前の名前)です。

費用は1名分の定額で、2万円〜数万円くらいまで幅があります。


家族に負担をかけたくない場合は管理費込みのお墓もあり

整然と並んだお墓の写真

納骨後にお金がかからない、管理費込みのお墓が永代供養墓です。

共同墓や樹木葬など、他の人と一緒に埋葬されるお墓の場合はほとんどが管理費は不要です。

管理費が発生するケースは、自分の墓石を建てるときや納骨堂といった個人の納骨スペースを確保するタイプの永代供養墓です。

納骨後の管理や供養はお寺が行ってくれるため、家族が頻繁にお参りにいけなくても安心です。

管理費が発生する場合は、支払いを滞納すると墓地を使う権利が取り消されてしまうので注意が必要です。

ワンポイントアドバイス

最終的には合同供養となり、ほかの人と一緒に埋葬される永代供養墓はトータルコストも安く、初期費用だけで利用できるため家族に負担をかけません。

その反面、家のお墓がなくなることに対して抵抗を感じる人も中にはいます。

生前に家族とよく話し合い、自分の希望を伝えておくことが大切です。


お墓の費用を下げるためのおさらい

お墓を新しく建てる場合には、「自分のためのお墓」なのか「家のお墓」なのかで必要な金額は大きく変わります。

あまり費用をかけられない場合には、共同墓などの永代供養墓を選ぶことで費用を安く抑えることができます。

家のお墓を建てる場合の平均相場は200万円ですが、建墓ローンや公営墓地などを利用することで負担を抑えることもできます。


まとめ

お墓を建てる場合の平均的な相場は150〜200万円。

新しく建てるよりも改葬のほうが数十万円以上高くなるため、掛けられる予算が少ない場合は、永代供養墓や墓じまいを検討することも1つの方法です。

永代供養墓では、他の人と一緒に埋葬されてもいいのか、やっぱり個別で埋葬されるほうがいいのか、これが1つの分かれ目に。

合葬でも良い場合は、個人のお墓を作らない共同墓や樹木葬が最も安く、個別が良い場合は、納骨堂を選ぶと費用を抑えることができます。

要するに、お墓も個別でオーダーメイドになるほど高くなり、一緒にまとめると安くなるということです。

資金的に余裕がある場合は別ですが、経済的に苦しいのにお金をかけて立派なお墓を建てるのかどうかは一考の余地ありですよね。

まだ続く老後のことや、残される子孫にとってもできるだけ負担にならない身の丈に合った方法で供養していくことも大切。


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墓石について専門家に相談できて、さらに安く抑えるためには
墓石を安く抑えたい、実績のあるところでお願いしたい場合には、たくさんある石材店の中から条件や料金を比較して見積もりを取ってみましょう。

比較することで1社だけにとらわれずに相場に近い、または相場以下の金額で希望にあった墓石を見つけやすくなるためおすすめです。
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